英語は難しくない!大人のための最短英語学習法

忙しい大人のための効率的な英語学習法について書いていきます。

TOEICや英検で高い結果を出せる人より実用的な英語が使える人を会社は求めている

Turn on the TV, please.(テレビをつけてください)
 

まずは、このセンテンスを使って 具体的な説明を始めましょう。
turn という語は日本人にも親しみがあり、かなり使われていて、やさしく応用範囲の広い語です。
 

turn は次のように図解することができます。

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そして、on も図解することができます。(ついでに on の反対語 off も図解します)

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みなさんはonを「~の上に」と覚えていることでしょうが、今後はonは「くっつく」、offは「離れる」と覚えてください。本来はそういう意味なのですから。
 

すると、
There is a beautiful poster on the wall.
(壁にきれいなポスターが貼ってある)
という文が言えるようになります。
 

もう一度、on/off のイラストを見てください。
これはとても重要な概念です。図のイメージであなたが感覚したもの(右脳を使っています)が、ネイティブの turn on/off の感覚でもあります。

 

さて、「テレビのスイッチを切る」は Turn off the TV, please. でした。

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スイッチを turn して、中で端子がくっついたり離れたりするところから turn on/off はき
ています(現在は押したり、横にスライドさせたりのスイッチが多いですが、昔はこういうものが大半だったので、それが表現として残っているのです)。
 

解説を続けますね。up/down これも図解できます。

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読者の多くの方は、「そんなこと知ってるよ」と思われることでしょうが、今、私が問題にしていることは、「話す」ときでも「書く」ときでも、up/down を即座に具体的に運用できるか?ということです。
 

そうでないと、英語学習が苦行になり、英語の核心に迫ることなく、あえなくギブアップという人を私はたくさん見てきています。

Turn up the TV.
(テレビのボリュームを上げてください)

Turn down the TV.
(テレビのボリュームを下げてください)

再び turn との組み合わせでいろいろなことが言えました。


なお、テレビに関することで言えば、

Please turn to channel 8.
(8チャンネルにしてください)

We don’t get channel 3 very well.
(3チャンネルはあまりよく映りません)
という表現もあり、誰でも一応は知っている語でいろいろなことが言えます。

 

日本語で「よく映りません」と考えて、辞書を引いて「『映る』の英語は?」といつもやっていては、英語は一生かかっても習得できないばかりか、つぎはぎだらけの不思議な英文になっていきます。
 

さて、up と down に戻ると、

The yen is going up.
(円高になりつつある)
The yen is going down.
(円安になりつつある)
 

ほかには、up には「北へ」、down には「南へ」という意味もあり、関東にいる人なら方角的に、

I’m going down to Kyushu. She’s going up to Hokkaido.
(私は九州に行く。彼女は北海道に行く)
などとよく言います。
 

基本語(動詞、前置詞、副詞)を使いこなせるようになりましょう。すると、TOEIC や英検などはダメだとしても、本当にあなた自身や社会が必要としている実用的・実践的な英語を、5分の1の労力で習得することができます。本当です。信じてください。
 

なお、会社も一つの方便として、TOEIC600 点とか英検 2 級とかと言っているだけで、本当は、実用的に要領よく英語を運用できる人を捜しているのです。

 

 

学んでから使うでは効率が悪い!学びながら英語を使え

従来の英語学習の考え方は、「学んでから使ってみる」というものでした。しかし、この考え方では、「完全に学びきっていない」という思いに支配され、いつまでたっても英語を受身に学習しているだけの人が大半でした。
まして、シャイな国民性の日本人は、テキストや CD の上で学習しているだけというのが、今日まで実に多く見受けられます。
 

英語、特に会話は実は学科という側面よりも、スポーツや楽器の習得に近いのです。水に飛び込んでみなければ泳げるようにならないのです。話してみなければ、話せるようにならないのです。
 

といっても、「『使う』と『学ぶ』を同時に行う?」「話してみなければと言われても……」「具体的にはどのようにすればいいの?」と思う人が大半でしょう。
 

そのやり方として、私は Q&A でトレーニングという方式を考えつき、この方法を用いて多くの実績を挙げています。例えば、
Q: What kind of music do you like?
A: I like jazz and classical music.

 

Q: What did you want to be when you were 12 years old?
A: I wanted to be a nurse.
と、紙上と CD を使い模擬対話でトレーニングしてみるのです。
 

そして Question のほうは、「今度外国人と話すチャンスがあったら、質問してみよう!」という気持ちで学び、Answer のほうは逆に、「外国人に質問されたら」と考えて実感を持って学習できます。「 使う 」 という姿勢で学習すると、感じ方がガラリと変わります。単なる受身の学習でなく、自分自身に主導権が移ります。
 

いわれてみれば単純なことなのですが、このメソッドは単純ゆえ(複雑なメソッドに良いモノは少ないのです!)、たいへんな効果を上げています。
 

今までの Tom と Nancy といった第三者の会話でなく、自分が主人公となり実感があるので、楽しく、空き時間を使えて長続きするメソッドです。