英語は難しくない!大人のための最短英語学習法

忙しい大人のための効率的な英語学習法について書いていきます。

細かい英文法は覚えるな!君は言語学者を目指しているのか?

よく引き合いに出される冠詞 (a/an, the) は全くもって気まぐれです。例えば、
He’s in love. (彼は恋している)
He’s in anger.
He’s in a hurry.
He’s in (a) good shape.
 

最後のセンテンスは a が入っても入らなくてもよいのです。(これらを理性的な左脳では覚えられません。)

なぜ、このようになるか? というと、何とネイティブの人が単に言いやすいからです。

 

なぁーんだ口調が優先されているのだと分かると、文法の例外も良く分かります。
日本語も含めて、言葉は気まぐれで複雑な人の心や社会を反映しているものですから、当然気まぐれで複雑なところがあります。

 

例えば、日本語でもえんぴつやバナナを数える時は、1ポン、2ホン、3ボン、4ホン、5ホン、6ポンと数えます。そして本を数える時は冊や巻、靴を数える時は、足(そく)などなど。
 

外国人の日本語学習者はどう覚えるのでしょう?
英語も全く同じことがたくさんあります。冠詞(a/an, the)は、多分に口調 ( くちょう )に左右され、とっても気まぐれです。この冠詞は、a/an, the の他に冠詞を付けてはいけない、というものも結構あります。
 

ま た、 数 え ら れ る 名 詞 / 数 え ら れ な い 名 詞、 も 同 様 で す。vegetable は 数 え ら れ vegetables となるのに fruit は数えられない。dog や cat など、ほとんどの動物は数えられ dogs, cats となるのに fish、sheep や dear(鹿)は数えられるが、fishs、sheeps やdears と -s や -es が付けられない。(何でかな?)
 

そして、動詞や前置詞なども用法の例外が必ずあります。
残念ながら例外規定のない英文法は無いと言ってよいでしょう。このことが英文法の1番の法則と言ってよいでしょう。

 

したがって、プロの英語の使い手を目指すのならともかく、あまりいい加減ではいけませんが、真正面から細かい所に取り組まない方がよいです。

 


プロを目指すわけでないなら完璧な発音は諦めろ!

英語と日本語の発音を、いろいろと科学的に考察した本なども出版されていますが、私は単純化してご説明したいと思います。

 

英語の発音は、ともかく、肉感的で、文にはイントネーション ( 抑揚 )、そして、その文を構成する一つ一つの単語にはアクセントがあります。ある意味では激しい言葉です。
 

ま た、 例 え ば [t][w] の 発 音 は 相 手 に 息 を 吹 き か け て し ま い ま す。 だ か ら、 口 臭 剤(mouthwash) のようなものが外国では早くから普及しているのでしょう。
 

一方、日本語には、相手に息を吹きかけるような発音は見当たりません。私は日本語は、温暖なアジアのはずれの島国で、ヨーロッパのように気候が厳しく、古くから戦争が多く、国境線が何度も変わっているような歴史がないので、おだやかな発音なのではないかと考えています。
 

誤解を恐れずに言うと言葉が穏やかなのはよいことですし、(21世紀は癒しの時代などと言われるようにきっとなると思います)相手に息を吹きかけるような発音までソックリまねる必要はないと思います。
 

また、日本人は、外来の文化を自分たちなりに作り変え、自国の文化に同化させることが上手だと言われています。

例えば、漢字がそうです。カレーライスもそうです。インドのカレーライスをできるだけ再現して出すレストランもないことはないですが、普通私たちの食べるカレーは、日本人の舌に合わせ、日本の食材に合わせ、辛さなども調整して出されます。日本流になったゆえ、カレーライスは日本に定着したのです。
 

インドではマクドナルドが若者の人気スポットになっているそうですが、そこではビーフバーガーは無く、チキンバーガーやマトンバーガーなどインド風になっています。インド人はビーフは食べませんから。
 

このようにその土地土地の文化、風土、現状などに合わせて自分達なりに応用し、少し作り変えるので、その国に定着するのです。
 

英語という言葉をみても、近い国ではフィリピン人がそうしています。大多数のフィリピン人は、フィリピン訛りです。(使い方もいくつか特有のものがあります。)訛りがあるゆえフィリピンでは、公用語として英語が国中でほぼ定着しています。


プロとして英語を使うのでなければ、完璧な発音を求めないことをお勧めします。
再び申し上げますが、私達はネイティブの並みの英語力を目標にしないことです。
日本語なまりでも、話す内容やその人のかもし出す雰囲気がよければ、何の疑問もなく外国人はあなたを受け入れてくれます。


日本人にしか理解できないよう発音をしてしまう!そんながあなたには、ネイティブに通じる英語について解説した次のページを参考にして下さい。コツが分かれば、すぐにネイティブっぽい英語の発音をすることができますよ。

ネイティブに通じる英語を話すために意識するべき4つのポイント

 

 

英語のプロでも L と R の音を聞き分けられない

生後10ヶ月前後で日本語に慣れてしまい、改めて訓練しないとlとrの区別ができなくなるそうです。(6才前後という説もある。)各種の研究がこれを証明していて、このことは宿命的なものです。
 

実は私もlとrはよっぽど注意しない限り聞き分けられません。でも別に困ることはほとんどありません。文脈で分かりますから。
 

したがって、改めて訓練しようとも思っていません。私は日本で育った日本人なのだから、しょうがないです。
ここ3~4年は少なくなってきましたが、英語関係の書籍で、「rice(お米)とlice(しらみ)の発音ができなくて笑われた日本人の話」やそれに似たような話をよく目にしました。

 

こういう話ほど、学習者に英語は取り組みにくいという心理的印象を与えるものはありません。困ったものです。lice(しらみ)なんて単語、だいだいにして、全くと言っていいほど出てきませんし、出てきたとしても文脈で分かります。
 

それで、発音に関しては、どう対処するか?
私の結論は少し耳をすませて、ネイティブや CD などから聞こえてきた音を、子供になったつもりで、ソックリ、そのまま考えず言ってみます。考えてはダメです。その音が、あなたの英語の発音で、それでよいのです。
 

そうすると、あなた風の発音ができ、ぎこちないながらも、一つのリズムがでてきてネイティブの人から見ても、少々、発音を断片的にやった人よりかえって分かりやすくなります。なお、ダメ押しとして、ネイティブの発音も、イギリス、スコットランド、アメリカ、ニュージーランドとかなり違います。アメリカだけを取っても「南部訛り」などと言って、その地域だけの発音があります。
 

だいたいにして、正確な発音とかこれがスタンダードだ!とハッキリした決まりはないのです。発音をはじめ、文法、細かい語句の運用法などの神経質なまでの呪縛から開放されましょう。

正確な英語、ネイティブのような英語とやっていては、実際問題として英語を使いこなせるようになりません。